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令和3年3月東榮寺各種活動参加者へ送付した言葉

執筆者の写真: toeijitoeiji

 この原稿を書いているのは2月18日です。当初2月7日までの予定だった2回目の緊急事態宣言が延長されました。昨年の今頃、このような状況になることを誰が予想したでしょうか?ワクチン接種も始まりましたが、高齢者への接種は4月以降になるようです。それにより、寺の活動ももう少し自粛を続けます。御理解下さい。

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 寺の境内では1月から臘梅、2月現在は梅の花が咲いています。これから桃、寒緋桜、江戸彼岸桜、染井吉野桜、山桜と花が楽しみな時期になります。皆さんこの1年、自粛期間中散歩の途中に寺に立ち寄り、ソーシャルディスタンスを保って境内の草花を楽しんでいました。

 「百花春至って 誰がために開く」(春になると百花が咲き乱れる。一体誰のために花は開くのか『碧巌録第五則』より)という言葉があります。

春になれば梅、桜、桃などの百花が競い咲くように生々と躍動しますが、花は何かの目的や誰かのために咲くのではないし、自然界の法則に従ってただ無心に咲くのみです。

 ただ、私たちはこの事実をそのまま受け取らずに、色々と理由付けをします。花粉を媒介させるように昆虫や鳥を呼び寄せる為、人に見てもらう為、季節を告げる為等々

「~の為に~する」私たちの行動はこのように~の為といった事が基本となっています。極端になると「打算」になります。

しかし、人に見てもらわなくても花は咲きます。

何があろうとも寺の境内は花が咲くように、皆さまが花を眺められるようにしています。諸々心揺れる事があるかと思いますが、ただ無心に咲く花を見ていると気付かされることがあります。


コロナがあってもなくても春は来ます。


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