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令和3年2月東榮寺各種活動参加者へ送付した言葉

執筆者の写真: toeijitoeiji

 2回目の緊急事態宣言が発出されました。これを書いている時にはまだ新型コロナウィルス感染症拡大が収まる兆しは見えていません。

安心できる日々が早く戻ってくることを願います。

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お釈迦さまの最期

 今年は丑年です。ゴータマ・シッダールタというのがお釈迦さまのお名前です。この姓に当たるゴータマというのが特にすぐれた牛という意味との事。インドの姓の一つとの事です。シッダールタというのが名です。

 さて、そのお釈迦さまのお亡くなりになったのが2月15日で「涅槃会」といいます。お悟りを開かれたお釈迦さまは、インド各地の人びとに教えを説く旅を続けられました。

 その旅の最期の地となったのは、クシナガラという所です。お釈迦さまはそこに着くと歩く力もなくなり、弟子に二本のサーラ樹の間に床を用意するよう頼み、北に頭を向け、右脇を下にして横たわりました。その時、サーラ樹の花が満開となり、天から花がふりそそぎ、天の楽器や合唱が起こりました。それを見た弟子たちはお釈迦さまの最後に最高の供養ができると思います。しかしその様子を見てお釈迦さまは、自分を供養するという事はこのような事ではなく、修行僧をはじめすべての信者が教えに従って正しく実践して生きてゆくことなのだと伝えます。ものを捧げるだけでは無く、それぞれの正しい生き方が供養となるというのです。

 この事は、現在の私たちが、かけがえのない人を失った時に示唆を与えてくれるものです。例えば、亡き人が安心していただける生き方が供養となるという事です。

 最後にお釈迦さまは「もろもろの存在は変わりゆく。怠らず精進しなさい。」という言葉を残し、静かに息をひきとったのでした。


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