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令和2年12月東榮寺各種活動参加者へ送付した言葉

執筆者の写真: toeijitoeiji

 「すべての活動が再開されますので、『禅の友』を送るこのお便りを最後にします」と記していました。しかしコロナ第3波となり、前と同じように活動に参加できない方もいらっしゃることを考え、もう少し続けたいと思います。

この数ヶ月、新型コロナウィルス感染症拡大と仏教といったテーマで記してきました。少し気が滅入ってしまいますので、今回は違う内容とします。

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『百喩經』飲木筒水喩(木筒の水を飲むのたとえ)

昔ある人が道を歩いていました。その日は大変暑い日で喉が渇いてしまいました。すると、木の筒に水が流れているのを見つけ、それをゴクゴクと飲みます。もう十分になると、筒に向かって「もう流れてこなくていいよ」と言いましたが、水はそのまま流れてきます。それで最後にはその人は怒ってしまいます。自分が木筒から離れれば良いだけなのですが・・・・・。

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 私たちは常に欲望を抱いている事と思います。何が欲しい、どうしたいといった事が、生きる原動力になっています。人類のこれまでの発展も欲望の歴史といって良いでしょう。また、世の中には必要以上に私たちの欲望を刺激するものが沢山あります。それに、「もう十分だから来るな!」といっても次から次へと新しい誘惑が欲望を刺激します。時にそれにとらわれてしまったり、心乱してしまう事もあるかと思います。

 冷静に考えみれば、その刺激から離れれば良いわけですが、わかっているけれども難しいものです。

 お釈迦さまは、自分の心を静める事をすすめています。心が静まればその瞬間は欲望も刺激されなくなります。

忙しい中かと思いますが、一日一度テレビ、ラジオを止めて、背負っている物を、心配事を横に置いて、心静かにする時間をとってみてください。


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